あたしのジャズフェスは、
友人が短期居候に来るとこから始まり、
彼が日本に帰るところで終わる(笑)。
佳境に入るのが、日本人ニューオリンズ愛好家の集い辺りからか。
彼はこの水曜日に帰国。
怒涛のような3週間が過ぎてった・・・・
素晴らしいミュージシャンやアーティスト
(会場ではクラフトも展示したり販売してる)を
いろいろ楽しんだけど、
数年前からある1つの考えが毎年強くなってくのを確認した。
あたしは、
ニューオリンズジャズアンドヘリテージフェスティバルが
だんだん嫌いになりつつあるらしい。
もちろん、それは出てるアーティストたちが、ではなく、
開催する側の進もうとしている方向が、だけど。
昔はよかった、
というのは年取ってくると口に上る定番の言葉だけど、
たかだか20年前にあたしが経験したジャズフェスとは
もう似て非なるものなのだ。
その頃は、チケットが前売り7ドル、当日9ドルだった。
その頃との物価の上昇率を身近な例で考えてみると、
公共バスやストリートカーの運賃が60セント→1ドル50セント。
ポパイチキンの2ピースコンボセットドリンク付き4ドル弱→5ドル弱
電話の基本料金月16ドル→25ドル
コインランドリーの洗濯代50セント→1ドル25セント
平均したら、2~3倍か。
なのに、ジャズフェスの入場料は9ドルから45ドルと、5倍なのだ。
それに、以前は、食べ物・飲み物の持ち込みOKだった。
近所のおばちゃんらが、
アイスボックスにお手製のフライドチキンやポテトサラダなんかを
いっぱい詰め込み、パラソル持って折りたたみの椅子持って、
レイバンステージ(今のアキュラステージ)前に陣取り、
一日中のーんびりそこで音楽を聴いてる。
回りにいるあたしたちに「チキン食べる?」なんて
言ってくれたりして、毎日来るうちにみんな友達になる。
今は水さえも持ち込みペケ。
もちろんブース(屋台)を出す地元のレストランに対する配慮と
いえばそうだけど、最近、屋台のショバ代は異様に高いのだ。
だから一日でも雨が降ったら非常にイタイ。
だけど、チップ入れは置かせてもらえない。
ところが、ビール売り場はチップOK。
何故か。開催者側がビール会社と提携して売ってるから。
出演する地元ミュージシャンに対するギャラは、
大してアップしてない。てか、あんまりアップしてない。
大物のギャラは知らんけど。
ミュージシャンがもらう駐車場チケットの数も制限されるし、
バックステージのパスも渡す前にめちゃ厳しくチェックするし、
演奏が終わったら、単に楽屋代わりのトレーラーハウスを
出るだけじゃなく、バックステージ自体から早く出ろとせかされるし。
そのくせ、他所から呼んだ大物のリハは、
地元ミュージシャンの出演時間を削ってでも延々やるし、
機材も演奏する地元ミュージシャンの邪魔になろうがおかまいなしに
朝からセットしておいてたりする。
ゴスペルテントとブルーステントが隣り合わせにあるのだけど
(あたしと友人のアイスキューブはその真ん中に立って
「こっちが悪魔の音楽であっちが神の音楽で、
あたしらはその間で揺れてんだよねー」なんて言って
ウロウロして遊んだけど>笑)、
ゴスペルテントのステージの向きが、
ちょうど音がブルーステントへ向かって出るようになってて、
結構近いとこにあるので音が混ざる。
ゴスペルテントの幅が前より小さいし。
そのくせ、大物の出るアキュラステージはどんどん後ろへ下がって、
ステージ前が広くなってる。
コンゴスクエアステージのすぐ裏が
ケイジャンやザディコをやるFais Do Doステージだけど、
バックステージが狭い。
前の客が見るスペースも前よりずっと狭くなってる。
セキュリティも変なとこで厳しい。
ジャズフェスには、名物と呼ばれる人たちがいろいろいて、
毎年凝ったコスチュームで踊りまくってくれるお兄ちゃんや
お姉ちゃん、ゴスペルテントになくてはならない
タンバリンおばさん、それぞれ個性があって、
見かけると「あ、今年もいるいる!」と嬉しくなるのだけど、
今年はその人たちが通路で踊ってると追い返され、
タンバリンおばさんがゴスペルのクワイヤーに参加しようと
ステージに向かうと
(毎年ステージ上でタンバリンをめっちゃファンキーに
叩いてくれるのだ)追っ払われる。
数年前から、
ジャズフェスはカリフォルニアのプロモーターが
大きく絡んでるという話で、
そこはニューオリンズやルイジアナの
「ヘリテージ(伝統)」には興味なんてなく、
どうやったらもっと客が呼べるか、金がもうかるか、
が大事な、いわゆるプロのプロモーター。
ジャズフェス財団は一応非営利団体なのだけど、
延べ30数万人の客が落としてったお金はどんな風に
使われてるんだろうか。
1970年に、コンゴスクエア公園で
第一回New Orleans Jazz Festival and Louisiana Heritage Fairが開催されて今年で37年。
観光客を町に呼ぶ点については大きく貢献しているけど、
地元市民が楽しめる、という点では大きく方向性を逸脱してる
としか思えない昨今。
あたしは、
その2週間前に開催されるフレンチクォーターフェスのほうが
まだ好きかなぁ。
そしてそう思ってる地元民&観光客も増えてるようで、
フレンチクォーターフェスは年々盛況の度合いをアップしてる。
ゴールデンウィークに重ならない分、
休みが取りにくいかもしれないけど、一回の週末だけだし、
水曜か木曜~金曜と翌週の月曜・火曜と休んでも、
飛行機代の差額やホテル代の差額、無料の入場料を差し引けば、
充分元は取れる。
第一、フレンチクォーター回りでやるから、便利だし。
まだ気温もそんなに高くないし。
一度ニューオリンズで音楽三昧しようと目論んでる人は、
ジャズフェスの代わりに、フレンチクォーターフェスに
来ることも考えてみては?
地元ミュージシャンはちゃんといーーーーーっぱい出ます。